• 3月 17, 2025
  • 3月 26, 2025

2025年3月の感染症動向と予防対策

今増えている病気とは?

3月に入り、気温の変化とともに感染症の流行が目立ってきています。神戸市の感染症データを基に、現在流行している病気とその対策について説明させていただきます。


1. 現在流行している感染症

神戸市内の感染症データを見ると、以下の病気の増加が目立ちます。

感染性胃腸炎

ウイルスや細菌が原因で引き起こされる胃腸の感染症です。主な原因は ノロウイルス、ロタウイルス、細菌性(カンピロバクター、サルモネラなど)で、特に冬から春にかけて流行します。特に乳幼児や高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。

症状

  • 突然の嘔吐
  • 下痢
  • 発熱
  • 腹痛

予防策

  • 手洗いの徹底(特に調理前、食事前、トイレ後)
  • 食品の加熱処理(85℃以上で1分以上加熱)
  • 家族内感染に注意(感染者のタオルや食器は別にする)

インフルエンザ

インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症で、毎年冬から春先にかけて流行します。通常の風邪より 症状が急激に出るのが特徴です。特に高齢者や基礎疾患のある方は重症化しやすいので、適切な予防が重要です。

症状

  • 高熱(38℃以上)
  • 倦怠感、関節痛
  • のどの痛み、咳

予防策

  • 外出時のマスク着用
  • こまめな手洗い・うがい
  • ワクチン接種(シーズン初めの接種が理想ですが、まだ間に合う可能性も)
  • 十分な睡眠と栄養をとる

③ A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)

A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)によって引き起こされる急性の咽頭炎 です。特に子どもに多く見られますが、大人も感染することがあります。抗生物質を適切に服用しないとリウマチ熱や腎炎などの合併症 を引き起こすことがあるため、早期診断・治療が大切です。

症状

  • のどの痛み(急激に発症)
  • 発熱(38〜39℃)
  • いちご舌(舌が赤くぶつぶつする)

予防策

  • こまめな手洗い
  • タオルや食器を共有しない
  • 症状があれば早めに受診し、抗生剤をしっかり服用する

2. 花粉症とウイルス感染症の見分け方

3月は花粉症の症状も本格化し、ウイルス感染症と間違えることがあります。

症状風邪・インフルエンザ花粉症
発熱あり(特にインフルエンザは高熱)なし
くしゃみあるが短期間でおさまる連続して出る
目のかゆみなしあり
のどの痛みあり軽度の場合が多い

もし症状が続く場合は、一度医師に相談するのが安心です。


3. 体調管理のポイント

3月は季節の変わり目で体調を崩しやすい時期です。以下のポイントに気をつけましょう。

規則正しい生活を心がける
✅ 睡眠をしっかりとる(6〜8時間を目安に)
✅ バランスの良い食事をとる(ビタミンC・Dを意識)
✅ 加湿をして喉の乾燥を防ぐ
✅ 適度な運動で免疫力アップ


3月は 感染性胃腸炎、インフルエンザ、溶連菌感染症が増えています。また、花粉症と風邪を見分けることも重要です。体調がすぐれない場合は、早めに受診し、適切な対応をとりましょう。

当院では、感染症の診断・治療を行っています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

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