• 5月 27, 2018
  • 1月 10, 2025

脂肪肝とひとことで言っても

日中はかなり暑くなってきましたね。もうすぐ6月です。

今回は脂肪肝のお話です。

腹部エコー検査で脂肪肝ですねと指摘された方は多いかと思います。

脂肪肝とひとことで言っても、原因には、1)アルコール、2)食べ過ぎ、3)アルコール+食べ過ぎ、の3つが考えられます。

エコー検査中の肝臓の画像をよくみると、肝静脈が見えやすさや肝実質の脂肪のつきかたでこれらを鑑別することができます。

さらに肝臓の画像をよく見ると、どんな食べ物を摂りすぎているのかというのも分かります。

また、脂肪肝には、1)軽度、2)中等度、3)高度、と3つの程度があり、肝臓内での超音波の減衰の程度で推しはかることができます。

中等度および高度の脂肪肝であれば、血液検査を行うと、90%の患者さんでALT(GPT)が31以上となっており、いわば肝炎の状態です。

肝炎の状態が長期にわたって続くと、無症状のうちに肝硬変、場合によっては肝がんに至ることが知られています。

食生活の改善および内服治療による両面からのアプローチが必要です。

軽度の脂肪肝であれば、血液検査でほぼALT(GPT)は31未満となり、肝炎のない単純性脂肪肝の状態のことが多いです。

しかし、軽度脂肪肝なのにALT(GPT)が31以上となるケースもあり、肝障害の原因として脂肪肝以外の原因がないか精査する必要があります。

腹部エコー検査で脂肪肝と診断された方、血液検査でALT(GPT)が31以上であった方は、まずは肝臓専門医に相談しましょうね。

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