• 8月 26, 2025
  • 8月 27, 2025

健康診断で尿酸値が高いと指摘された…神戸市西区で痛風にならないための予防と食事療法

「風が吹くだけでも痛い」は本当?高尿酸血症と痛風の基礎知識

さいとう内科クリニック院長の斉藤です。
「痛風」と聞いて、経験したことのない方でも、その激しい痛みを想像できるかもしれません。痛風発作は、その前段階である高尿酸血症を放置することで引き起こされます。今回のブログは、高尿酸血症と痛風のメカニズムから、見過ごされがちな原因、治療法、そして予防策や重大な合併症までをお伝えします。


高尿酸血症とは?痛風が起きるまで

高尿酸血症は、血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態を指します。尿酸は、体内の細胞や食べ物に含まれるプリン体が分解されてできる物質です。通常は尿として排出されますが、過剰に作られたり、うまく排出されなかったりすると体内に溜まっていきます。

この状態が続くと、尿酸が血液に溶けきれなくなり、結晶化して関節に沈着します。この結晶が何らかのきっかけで剥がれ落ちると、白血球が異物と認識して攻撃し、炎症が起こります。これが痛風発作です。

痛風は、高尿酸血症の状態が5年以上続いた後に発症することが多いとされています。

痛風発作の症状と特徴

痛風発作の最大の特徴は、突然、想像を絶するような激しい痛みに襲われることです。

  • 痛みのある場所: 約7割が足の親指の付け根に起こりますが、足首や膝、まれに手の関節や耳介に起こることもあります。
  • 痛みの経過: 痛みや腫れは1~2週間で自然に治まります。しかし、尿酸値が高いまま放置すると、発作が再発しやすくなり、徐々に間隔が短くなっていきます。

痛風になりやすいのはどんな人?

痛風は、特に30~50代の男性に多い病気です(男女比は約20対1)。女性に少ないのは、女性ホルモンが尿酸の排出を助けるためですが、女性も閉経後は注意が必要です。

以下に当てはまる方は、痛風のリスクが高いとされています。

  • 肥満気味である
  • アルコールを毎日飲む
  • 寝不足やストレスが多い
  • 水分摂取が不足している
  • 家族に痛風の人がいる

痛風の治療と予防の鍵は「生活習慣の改善」

痛風の治療は、発作時と寛解期(痛みが治まっている期間)で異なります。

  • 発作時: 痛みと炎症を抑える薬(コルヒチンなど)を服用します。患部を安静にして温めることも有効です。
  • 寛解期: 薬物療法と並行して、生活習慣の改善に取り組みます。

特に重要な生活習慣の改善ポイントをまとめました。

  1. 食事とプリン体: プリン体を多く含む納豆、鶏卵、明太子、マグロ、カツオ、ウニ、イクラ、シシャモ、数の子、レバー、白子、干物などは食べ過ぎないように注意しましょう。プリン体は水に溶けやすいため、煮物や鍋物の煮汁を飲み干さないことも大切です。
  2. アルコール: プリン体が含まれていようがいなかろうが、アルコール自体に尿酸値を上げる作用があります。ビールだけでなく、どんなお酒でも飲み過ぎには注意し、週に2日は休肝日を設けましょう。
  3. 水分補給: 尿量を増やして尿酸の排出を促すため、1日2Lを目安に水やお茶をこまめに飲みましょう。糖分を多く含むジュースは避けてください。
  4. 寝不足やストレス解消: 寝不足やストレスも尿酸値を上げる要因の一つです。しっかりと睡眠をとり、自分に合った方法でストレスを溜めない工夫をしましょう。
  5. 適度な運動: 激しい運動は尿酸値を上げることがあります。ウォーキングなどの有酸素運動を無理のない範囲で続けましょう。

高尿酸血症が引き起こす重大な合併症

「痛みがないから大丈夫」と放置してしまうと、腎機能低下や脳梗塞、心筋梗塞などの合併症を引き起こす可能性があります。痛風発作に気を取られてしまうと後々大変な目に合うかもしれません。

尿酸値がなんと、6.0mg/dlから6.9mg/dlの間の正常範囲内であっても、腎機能が少しづつ悪化していくことが近年報告されています。尿酸値が絶えず5.9mg/dl以下になるように維持することが腎機能悪化を予防できることが知られています。

当院では、腎保護目的のため、尿酸値が5.9mg/dl以下になるように注意深くフォローしております。健康診断で尿酸値が6.0mg/dl以上であると指摘された方は、症状がなくても一度ご相談ください。

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