• 12月 17, 2025

【緊急警報】2025年インフルエンザがやばい— 16年ぶりの異例の早さで警報レベル到達、過去最大規模の流行の特徴と対策

神戸市西区にお住まいの皆様、インフルエンザに関して非常に重要な、そして警戒すべき情報をお伝えします。

2025年インフルエンザの流行拡大は、異例の事態を迎えています。例年、流行のピークは1月~2月ですが、今年は流行開始時期が例年より1ヶ月以上も早く、早くも11月の時点で、全国の定点医療機関あたりの報告数が警報レベルの基準(30人)を超えました。11月で警報レベルに達するのは16年ぶりという異例の早さです。

この異例の速さで広がる感染状況は、特に高齢者や基礎疾患を持つ方にとって、命に関わる事態に繋がる可能性があります。


1. 異例の流行拡大— やばい現状を示す数字

今シーズンの流行の特徴は、その異例の早さと規模にあります。

A.全国・地域別の深刻な状況

  • 警報レベル到達: 第46週(11月10日~11月16日)のインフルエンザ報告数は全国平均で37.73人となり、「警報レベル」(30人超)に到達しました。
  • 地域差: 一部の地域ではすでに過去最多水準に達しており、長野県では1医療機関あたりの患者数が前の週の2倍以上(63.42人)に急増。宮城県では80.02人と過去最多を記録しています。
  • 兵庫県内の現状: 私たちが住む兵庫県内でも、昨季より約6週間も早く「注意報レベル」(10人)に達しました。特に近隣のあかし保健所管内(明石市)では定点あたり「40.36人」を記録しており、これは警報基準を大きく上回る極めて深刻な流行状況です。
  • 学校閉鎖: 札幌市内ではこの1週間で約150の学校で休校や学級閉鎖が発生するなど、特に学校を中心として急速に感染が拡大しています。当院が担当する近隣の学校でも、インフルエンザによる学級閉鎖が起こっている状況です。

B.ウイルス流行の特徴:変異株「サブクレードK」の関与

感染拡大の背景には、ウイルスの変異が関与していることが明らかになっています。

  • 新たな変異株: イギリスで感染が拡大している「サブクレードK」という新たな変異ウイルスが国内でも確認されています。
  • ワクチン効果の懸念: この変異株は、ワクチンで予想されていた株と形が変わっているため、これまでの抗体が少し効きにくい可能性があり、それが流行拡大に関与していると考えられています。

2. なぜ今年はこんなにやばいのか?— 流行拡大の背景

専門家は、例年より流行が早まり、ピークへ向けて流行拡大している理由として、主に以下の3点を指摘しています。

  • 免疫ギャップ: コロナ禍で厳格な感染対策が続いた結果、社会全体のインフルエンザに対する免疫力が低下している(免疫ギャップ)ため、感染が広がりやすい下地があります。
  • 猛暑の落とし穴: 記録的な猛暑により、冷房を使用した室内で過ごす時間が長くなり、ウイルスが好む「低温・乾燥・換気の悪い」環境を作り出してしまったと考えられます。
  • 人流の回復: 国内外の人の往来が活発になったことで、海外(南半球など)からウイルスが持ち込まれやすくなっています。南半球ではA(H1N1)型が多く検出されており、この型は日本でも流行の中心となる可能性が指摘されています。

3. 今後のピークに備えるべき対策

インフルエンザウイルスは通常の風邪よりも症状が急激に出るのが特徴であり、特に高齢者や基礎疾患(糖尿病など)をお持ちの方は重症化しやすいです。

A. ワクチン接種と早期治療

  • ワクチン接種の徹底: ワクチン接種は、感染を完全に防げなくても、重症化を防ぐ最も有効な予防策です。抗体ができるまでに約2週間かかるため、早めの接種が推奨されます。
  • 重症化リスク: コロナウイルスとインフルエンザウイルスの両方に感染した場合、単独感染よりも重症化し死亡しやすいとの報告があります。
  • 早期受診: 突然の38℃以上の高熱や全身症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に服用を開始すると最も効果的です。

B. 日常の感染予防策

乾燥がさらに進むにつれて、今後も流行拡大が懸念されます。油断せず、以下のように家庭内でも対策の徹底が必要です。

  • 手洗い・消毒: 流水と石鹸による手洗い、アルコール消毒、外出後の着替えと手足の洗浄を徹底しましょう。
  • 加湿と換気: 室内の空気の乾燥は粘膜の防御機能を低下させるため、加湿器などを使用して湿度50~60%を保ちましょう。また、定期的な換気を心がけてください。
  • 家庭内感染防止: 小中学生の間で感染が拡大しており、小中学生と一緒に暮らしている高齢者に感染させてしまうケースが多いため、タオルなどを分けるよう心がけてください。

今年のインフルエンザは例年になく危険な流行の特徴を示しています。「やばい」流行拡大を食い止めるためにも、今すぐ予防策を徹底してください。

医療法人社団好也会 さいとう内科クリニック
医療法人社団好也会 さいとう内科クリニック 外観
院長
斉藤 雅也
診療内容
内科・消化器科
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