• 2月 25, 2025

健康診断の種類や、会社で求められる検査項目の説明          

企業で働く従業員にとって、健康診断は健康を維持するために欠かせないものです。労働安全衛生法に基づき、企業は一定の条件を満たす従業員に対して健康診断を実施する義務があります。本記事では、健康診断の種類とその検査項目について詳しく解説し、特に健診における腹部エコー検査の重要性についても触れていきます。


1.健康診断の種類

健康診断には、労働安全衛生法で定められた「一般健康診断」と「特殊健康診断」があります。

1.1 一般健康診断

一般健康診断は、職種に関わらず全ての労働者に対して実施される健康診断です。企業は雇用形態や勤務時間に応じて、以下の2種類の健康診断を行う必要があります。 • 雇入れ時健康診断:新しく雇用する際に実施される健康診断。入社前や直後に実施されることが一般的です。

• 定期健康診断:企業が従業員に対して毎年1回実施する健康診断。一定の年齢に達した場合には検査項目が追加されることがあります。

1.2 特殊健康診断

特定の有害業務に従事する労働者には、特定のリスクに応じた特殊健康診断が求められます。例えば、以下のようなものがあります。

• 有機溶剤を扱う作業員:尿検査や血液検査を行い、溶剤による健康被害をチェック。

• 粉じん作業を行う作業員:肺機能検査や胸部X線検査を実施。

• 放射線業務従事者:被曝量測定や血液検査を実施。


2.一般健康診断の検査項目

一般健康診断で実施される代表的な検査項目は以下のとおりです。

検査項目内容
既往歴
業務歴の調査
過去の病歴や仕事による健康への影響を確認
自覚症状
他覚症状の検査
体調や医師の診察結果を確認
身体測定身長・体重・腹囲・視力・聴力の測定
血圧測定高血圧や低血圧のチェック
胸部X線検査肺や心臓の異常を調べる
貧血検査赤血球数・ヘモグロビン量の測定
肝機能検査AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの測定
血中脂質検査LDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪の測定
血糖検査糖尿病のリスクを確認
尿検査腎機能や糖尿病のチェック
心電図検査不整脈や心筋梗塞のリスクを評価

3. 腹部エコー検査の重要性

腹部エコー検査は、内臓の状態を詳細に評価できる非侵襲的な検査法です。肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの各臓器の構造や血流を正確に観察することで、脂肪肝、胆石、腎臓の病変など、初期段階では自覚症状が乏しい疾患の早期発見に大きく寄与します。健診における腹部エコー検査は、内臓疾患リスクの評価と早期対策のために非常に重要な役割を果たしています。

また、当院では地域で希少な超音波専門医が在籍しており、患者さまにとって満足のいく腹部エコー検査を自信を持って提供しております。専門医による丁寧な検査と確かな診断で、皆様の健康管理にしっかりと寄与しています。


企業が従業員の健康を守るためには、適切な健康診断の実施と各検査の特徴を正確に把握することが重要です。腹部エコー検査をはじめとする各種検査を効果的に活用することで、健康リスクの早期発見と対策が可能となり、従業員の安心と企業の健全な運営に繋がります。

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