• 5月 29, 2026

【水の飲み方】適切な水分摂取量とやりすぎのリスク、消化器内科医の助言から高齢者の注意点まで

こんにちは。

神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。

健康や美容のインナーケアとして、年々注目が高まっている「腸活」。腸は「第二の脳」とも呼ばれ、腸内環境は心や体のコンディションに影響を与えるため、普段の生活から水分補給を見直すことは、腸の健康値アップに繋がります。

しかし、単に水をたくさん飲めば良いというわけではありません。適切な量と方法で水分補給を行うことが、健康維持の鍵となります。

この記事では、専門医の間でも推奨されている水分摂取法から、特に注意が必要な高齢者の水分補給のコツ、さらには水分の摂りすぎが招くリスクまでを徹底解説します。

■1. 医師が推奨する理想の水分摂取ルーティン

腸活を意識した水分補給について、具体的なアドバイスや理想的なルーティンをご紹介します。

1日の水分摂取目安と基本

・基本として、水やノンカフェインのお茶を1日1L以上飲むことが推奨されています。

・日中もミネラルウォーターを基本に、1L以上飲むように心がけましょう。

消化吸収を助ける「レモン水」のメリット

腸の健康をサポートするために、レモン水が特におすすめされています。

消化・吸収の効率を高める: レモン水には胃酸の分泌を促す効果があります。

タンパク質の吸収をサポート: 特に女性はタンパク質不足になりがちですが、レモン水は、食事で摂るタンパク質を最大限に消化・吸収しやすい腸内環境を作るのに効果的です。

※コップ1杯(約200ml)の水に、レモン8分の1個分の果汁を入れるのが目安です。

おすすめの朝のルーティン

・歯磨き後、レモン果汁を入れた水をコップ1杯飲む。

・ホットのブラックコーヒーをゆっくり時間をかけて飲む。

【コーヒーも腸活におすすめの場合がある】

コーヒーにはポリフェノールが含まれ、カフェインの刺激で腸の動きを活発にする効果があるため、腸活に推奨されています。

日中の飲み物と温度に関するアドバイス

ミネラルウォーター以外では、ミネラルが豊富で安心なノンカフェインの麦茶やハト麦茶がおすすめです。

また、日本人は毎日約10gの食物繊維が不足していると言われているため、食物繊維入りのレモン水やジャスミン茶など、飲料から意識的に食物繊維を摂取するのも一つの選択肢です。

飲み物の温度については、体が極度に冷えなければ、キンキンに冷えていない冷蔵のものでも問題ありません。水分補給は毎日の習慣であるため、ストイックになりすぎずに、自分に合った方法で習慣化することが大切です。

■2. 特に注意したい高齢者の水分補給のコツとリスク

高齢者は成人に比べて体液量が少なく、水分を保持する能力が低下している上、のどのかわきを感じにくいため、特に水分不足に陥りやすいです。

高齢者に必要な水分量の目安

高齢者が1日に必要とする総水分量は約2,500mlですが、これは食事や代謝水を含めた量です。

食事からの目安: 体重70kgの人で約1,000ml。味噌汁やスープ、ゼリー、果物(スイカ、イチゴなど)でおやつやデザートから水分を補給することが推奨されます。

飲み物からの目安: 体重70kgの人で約1,200ml(コップ約7杯分)。

飲み物を習慣化する7つのタイミング

約1,200mlの水分を摂るために、以下のタイミングでコップ1杯(約200ml)の水分を補給することを習慣化しましょう。

  1. 起床時
  2. 朝食時
  3. 10時
  4. 昼食時
  5. 15時
  6. 夕食時
  7. 就寝前

誤嚥(ごえん)と脱水のリスク対策

水分を積極的に摂らない高齢者の方には、「こまめに飲んでもらえる環境づくり」がポイントです。

温度調整: おなかが冷えるのを嫌がる場合は、常温または温かい飲み物を用意します。

誤嚥対策: 高齢者は嚥下機能が低下している場合があり、誤嚥のリスクがあります。飲み込みづらい方には、ゼリータイプの飲料がおすすめです。

塩分(電解質)の補給: 大量の汗をかいた後、水やお茶などの塩分の少ない飲料を大量に飲むと体液が薄まり、水分を摂っているのに脱水症状になるリスクがあります。脱水対策のためには、水分だけでなく電解質(塩分)の補給も必要です。

■3. 水分の「摂りすぎ」が招くリスクと正しい飲み方

積極的に水分補給をすることは大切ですが、過剰に摂取するとかえって体に負担がかかり、不調につながる可能性があります。

「水中毒」と体液のバランス崩壊

水分が摂りすぎになる目安は個人差がありますが、1時間に1L以上の真水(塩分を含まない水)を飲むのは控えるべきとされています。腎臓が処理しきれなくなると、以下の症状を引き起こす「水中毒」になる可能性があります。

・むくみ、頭痛、めまい

・疲労感やだるさ: 定量以上の水分を摂りすぎると、体液が薄まり、体内のナトリウム濃度が低下するため、脱水状態と同じように疲労感やだるさを覚えます。

・重症化のリスク: 重症になると、けいれんや意識障害が生じるケースもあります。

・むくみと血圧: 過剰な水分摂取は血液量の増加につながり、不要な水分が体内に残りむくみが生じます。これにより血管にかかる圧力が増加し、血圧が高くなることにもつながります。

適切な水分補給の鉄則

摂りすぎを防ぐためには、自分に必要な水分量を把握することが大切です。

自分の必要量を知る: 一般的に、成人に必要な水分量は体重1kgにつき約40mlが目安です。この総量から、食事で摂取できる水分量(1日3食で約1L)を差し引いた量を飲み物として摂取すると良いでしょう。

飲み物の種類を選ぶ: カフェインを含む飲み物やアルコールには利尿作用があるため、水分摂取には向いていません。アルコールは尿の量を増やし、かえって水分不足に陥る可能性があるため特に注意が必要です。水や麦茶を選びましょう。

こまめに少量ずつ飲む: 水分を効果的に吸収するためには、少量の水を1日に数回飲むことがポイントです。喉の渇きは脱水のサインの一つであるため、喉が渇く前からこまめな水分補給を心がけましょう。推奨される方法として、180mlの水を8回に分けて飲む「6オンス8回法」があります。

■まとめ

水分補給は、腸活や健康維持の基本です。日頃から1日1L以上の水分を目標としつつ、自分の体に必要な量と、安全で効果的な飲み方を実践しましょう。特に高齢者の水分補給は、誤嚥や体液バランスに注意し、周囲のサポートが得られるように日頃から心がけることが重要です。

医療法人社団好也会 さいとう内科クリニック
医療法人社団好也会 さいとう内科クリニック 外観
院長
斉藤 雅也
診療内容
内科・消化器科
住所
〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3(駐車場18台あり)
(旧:森岡内科医院)
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当院は神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。風邪や生活習慣病など、かかりつけ医としてお気軽にご利用ください。