- 6月 3, 2026
【メディア出演】読売テレビ『ten.』で解説|糖尿病治療薬「マンジャロ」の不正販売と適応外使用の危険性

こんにちは。
神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。
2026年6月2日(火)に放送された読売テレビの報道番組「かんさい情報ネットten.」において、私、斉藤雅也が取材を受け、専門的見地からコメントをさせていただきました。
今回のニュースは、SNS上で「やせる薬」としてもてはやされている糖尿病治療薬「マンジャロ」を、無許可で販売・保管していたとして、20代から30代の男女3人が書類送検されたという事件です。
大阪府警では初となるこの検挙に際し、私は医師の指導がないままこの医薬品を自己判断で使用することの深刻なリスクについて解説いたしました。
今回は、番組内でお話しした内容をさらに掘り下げ、マンジャロの本来の役割と、適切な管理なしに使用することの危険性について詳しくお伝えします。
■ 1. 糖尿病治療薬「マンジャロ」の本来の目的

番組内でもお話しさせていただきましたが、「マンジャロ」は決して巷で言われているような安易なダイエット薬ではなく、厚生労働省から正式に承認された「2型糖尿病の治療薬」です。
マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、GIPとGLP-1という2種類のホルモンに働きかけることで、強力にインスリンの分泌を促し血糖値を下げる効果があります。 医療現場においては、「既存の飲み薬が効かない人、かつ肥満体型の方に効果が出るため、まずは糖尿病の治療という目的で出させていただく」お薬です。決して、健康な方が美容目的で使うものではありません。
■ 2. 医師の指導なき「適応外使用」に潜む深刻な副作用とリスク

番組内で私は、「マンジャロを打つ前に、事前にしっかりと説明しておかなければいけない注意項目が何点もございます。何も知らずに打ってしまうと、いろいろな吐き気が出たり、体がしんどくて仕方なくなったり、そういうことになり得る」と警告しました。 糖尿病の診断を受けていない方が自己判断で使用する「適応外使用」には、以下のような非常に強いリスクが伴います。
① 最大のリスク:国の「副作用被害救済制度」の対象外になる
通常、承認された医薬品を正しく使用して重篤な副作用が出た場合、国が補償する制度があります。しかし、適応外使用による健康被害は一切の補償対象外となり、万が一の事態が起きてもすべてが自己責任となってしまいます。
② 激しい消化器症状と重篤な病気のリスク
医師の管理がないまま使用すると、前述したような激しい吐き気や嘔吐、下痢に襲われ、日常生活に支障をきたすほど体がしんどくなるケースがあります。 さらに最悪の場合は、命に関わる「急性膵炎」や、排便やおならが完全に出なくなる「腸閉塞」、また「胆のう炎・胆石症」といった重篤な副作用を引き起こす危険性もあります。
③ 低血糖による意識障害
適切な血糖管理を行わずに使用すると、血糖値が下がりすぎて冷や汗、震え、さらには意識を失うといった低血糖症状を引き起こす危険性があります。
■ 3. SNSでの個人間売買は「命に関わるギャンブル」です

今回の事件では、容疑者が「病院で処方されたマンジャロをSNSで販売した」と供述していることが報じられました。 このように、医療機関を介さずにお薬を入手するケースが後を絶ちませんが、これは大変危険な行為です。正規品としての厳格な温度管理や品質管理が全くなされていないばかりか、番組の報道にもあった通り「パッケージの中に本当に記載された通りの医薬品が入っているかどうかすら分からない」のが実態です。偽造薬や粗悪品を体内に注射してしまった場合、取り返しのつかない健康被害を引き起こす恐れがあります。
■ まとめ:当院のマンジャロ処方に対するスタンス

医療用医薬品は、医師が一人ひとりのお体の状態を客観的に診察し、メリットとデメリットを天秤にかけた上で、安全なコントロールのもとに処方するものです。手軽に痩せられるからという理由で、SNSなどで自己判断で手を出して良いお薬ではありません。
私たちさいとう内科クリニックでは、生活習慣病の専門家として、患者様の安全を守るためにこうした不適切な使用には強く警鐘を鳴らしています。 当院でマンジャロを処方する際は、必ず対面での診察と事前の血液検査を行い、副作用や生活習慣の注意点をしっかりとご説明し、ご納得いただいた上で治療を開始しております。また、「自己注射が怖い」という患者様には、毎週院内で医師が注射を行い、副作用の有無を厳重にフォローする体制も整えています。
日頃の血糖値の数値や、生活習慣病に伴う肥満についてお悩みや不安がございましたら、安易なネット情報や不正な薬に頼ることなく、どうぞお気軽に当院までご相談ください。安全で着実な治療の道筋を、一緒に見つけていきましょう。
- 院長
- 斉藤 雅也
- 診療内容
- 内科・消化器科
- 住所
- 〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3(駐車場18台あり)
(旧:森岡内科医院) - 電話
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- 駐車場
- 駐車場18台完備!
- アクセス
- 当院は神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。風邪や生活習慣病など、かかりつけ医としてお気軽にご利用ください。
