• 3月 13, 2026

春の健康診断で指摘されたら?「脂肪肝」の意外な初期症状と放置するリスク

ブログをご覧いただきありがとうございます。

神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。

春は健康診断の季節ですね。

結果が手元に届き、「脂肪肝(肝機能異常)」の項目にチェックがついていてドキッとした方はいませんか?

「まあ、少し太り気味だから仕方ないか」「お酒が好きだからなあ」と軽く考えて放置してしまう方が非常に多いのですが、実はその油断が大きな病気の引き金になるかもしれません。

今回は、現代の日本人の約40〜50%(2人に1人!)が該当すると言われる「脂肪肝」について、意外な初期症状と放置するリスク、そして具体的な改善方法をお伝えいたします。


脂肪肝とは?お酒を飲まない人も要注意!

脂肪肝とは、肝臓の細胞の30%以上に中性脂肪がたまってしまっている状態(いわゆる肝臓のフォアグラ化)を指します。大きく分けると以下の2つのタイプがあります。

1.アルコール性脂肪肝

多量の飲酒(男性で1日純アルコール40g以上など)が原因で起こるタイプです。

2.非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD / 最近はMASLDとも呼ばれます)

お酒をほとんど飲まないのに、食べ過ぎ(糖質や脂質の過剰摂取)や運動不足、肥満、糖尿病などの生活習慣が原因で起こるタイプです。

最近急増しているのがこちらのタイプで、外見は痩せているのに肝臓に脂肪がたまっている「隠れ肥満(サルコペニア肥満)」の方も少なくありません。


「沈黙の臓器」が発する意外な初期症状

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、少々ダメージを受けてもすぐには痛みなどの明確な症状が出ません。そのため、健康診断のエコー(超音波)検査や血液検査(AST、ALT、γ-GTPの数値上昇)で初めて指摘されるケースがほとんどです。

しかし、脂肪肝が進行して肝臓が炎症を起こし始めると、以下のような「不定愁訴(原因がはっきりしない不調)」としてサインが現れることがあります。

  • なんだかいつも体がだるい、疲れが取れない
  • 食欲がわかない
  • 右上の腹部(あばら骨の下あたり)に違和感や重苦しさがある

これらの症状を「ただの春の疲れかな?」と見過ごさないことが大切です。


脂肪肝を放置してはいけない恐ろしい理由

「ただ脂肪がついているだけでしょ?」と放置していると、やがて肝臓の細胞が傷ついて炎症を起こします(脂肪肝炎:MASH)。

炎症が長期間続くと、肝臓はダメージを修復しようとして組織がカチカチに硬くなる「線維化」を起こします。この状態まで進行すると、元の柔らかい健康な肝臓には戻らなくなり、「肝硬変」や「肝がん」へと進行していくリスクが格段に跳ね上がります。

さらに怖いのは、脂肪肝は肝臓だけの問題にとどまらないという点です。

脂肪肝の人はインスリン(血糖値を下げるホルモン)の効きが悪くなるため、糖尿病を悪化させたり、動脈硬化を進行させて心筋梗塞や脳梗塞といった「心血管疾患」のリスクを大きく高めたりすることが分かっています。


今日から始める!脂肪肝を改善する3つのステップ

脂肪肝は、線維化(肝硬変)が進む前の段階であれば、生活習慣の見直しによって十分に元の健康な状態に戻すことができます。

1. まずは医療機関で詳しい評価を

健康診断で脂肪肝(肝機能異常)を指摘されたら、まずは消化器内科などの医療機関を受診しましょう。血液検査(FIB-4 indexなどの線維化マーカー)や腹部エコー検査、肝硬度測定を行い、「ただの脂肪肝なのか」「すでに炎症や線維化が進んでいるMASHなのか」を正しく評価することがスタートです。

2. 体重の5〜10%の減量を目指す

脂肪肝の改善には減量が最も効果的です。現在の体重から「5〜10%」減らすことを目標にしましょう。体重が7%減ると肝臓の脂肪が減少し、10%減ると線維化も改善するというデータがあります。

3. 食事と運動のバランスを見直す

  • 食事:アルコールを控えるのはもちろん、ご飯やパン、甘いお菓子やジュース、果物などの「糖質」を摂りすぎないことが重要です(余った糖質は肝臓で中性脂肪になります)。
  • 運動:1日30分程度の「ちょっと息が弾むくらいの早歩き(有酸素運動)」を週3〜4回行うのが非常に効果的です。

生活習慣の改善だけで数値が良くならない場合は、糖尿病や脂質異常症の治療薬(SGLT2阻害薬など)を使って脂肪肝の改善を図ることもあります。


まとめ:脂肪肝は体からの「イエローカード」

脂肪肝は、将来の大きな病気を防ぐための大切なサインです。 健康診断で「脂肪肝」や「肝機能異常」を指摘されたら、無症状だからと自己判断で放置せず、まずは当院のエコー検査で肝臓の「本当の硬さ(線維化の程度)」を正確に評価しましょう。早期に対策を行えば、健康な肝臓を取り戻すことが十分に可能です。

【生活習慣の改善で肝臓の数値が下がらない方、すでに肝臓が硬くなっている方へ】

もし、食事や運動を見直しても肝臓の数値の改善が見られない方や、長年の放置によってすでに「肝硬変(線維化)」へと進行してしまっているとお悩みの方は、決して諦めないでください。

従来の標準治療では「一度硬くなった肝臓は元に戻らない」とされてきましたが、現在では、患者様ご自身の細胞(幹細胞)の力を使って、硬くなった肝臓の炎症を鎮め、肝機能の修復を目指す新しい治療の選択肢があります。

当院では、進行した肝臓病に特化した「肝臓再生医療」を提供しております。 「もう手遅れかもしれない」「これ以上良くならない」と絶望する前に、ぜひ一度、当院の特設サイト(さいとう内科クリニック 肝臓再生医療サイト)をご覧ください。全国どこからでもご相談いただけるオンライン事前相談も受け付けております。

▼肝硬変を「リノベーション」で蘇らせる。肝臓再生医療の詳細・ご相談はこちら
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医療法人社団好也会 さいとう内科クリニック
医療法人社団好也会 さいとう内科クリニック 外観
院長
斉藤 雅也
診療内容
内科・消化器科
住所
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(旧:森岡内科医院)
電話
078-967-0019
携帯
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アクセス
当院は神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。風邪や生活習慣病など、かかりつけ医としてお気軽にご利用ください。