- 10月 29, 2026
寒暖差で便秘や下痢が増えるのはなぜ? 腸内環境を整える「正しい対策」を消化器病専門医が解説

こんにちは。
神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。
10月に入って涼しい日が続いたかと思えば、日によっては急に気温が高くなるなど、寒暖差が激しい日が続いています。このような季節の変わり目になると、「おなかの調子が悪い」「便秘や下痢を繰り返す」といったご相談が急増します。
なぜ寒暖差でおなかの不調が起きるのでしょうか。今回は、その医学的なメカニズムと、今日からできる腸内環境の整え方を消化器病専門医の視点から解説します。
■ 寒暖差による「自律神経の乱れ」がおなかの不調を引き起こす

気温差が大きくなると、私たちの体は体温を一定に保とうとして、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを崩しやすくなります。
腸の動きや血流は自律神経に大きく影響を受けているため、その乱れがそのままおなかの不調に直結します。
交感神経が優位になると、腸の動きが抑えられ、便秘や、ガスがたまることによるおなかの張りを引き起こします。副交感神経が過剰に働くと、腸が活発になりすぎ、下痢や腹鳴(おなかがゴロゴロ鳴る)が起こりやすくなります。
つまり、寒暖差による自律神経の乱れは、「腸の運動リズムの乱れ」として現れます。特に女性やストレスを感じやすい方、冷え性の方は寒暖差の影響を受けやすく、過敏性腸症候群(IBS)のように症状が長引くことも少なくありません。
■ 長期放置はNG!腸の乱れが全身に及ぼす悪影響

「季節の変わり目だから仕方ない」と、おなかの不調をそのまま放置していませんか。腸内環境の乱れは、便通の異常だけでなく、以下のような全身の不調につながります。
慢性的な便秘・下痢・腹痛:症状が長期間続く場合、過敏性腸症候群(IBS)などの疾患が背景にあることもあります。日常生活に支障をきたす原因にもなります。
免疫力の低下:腸は、全身の免疫細胞の約7割が集まる最大の免疫臓器です。腸内環境が乱れると免疫機能が低下し、風邪をひきやすくなったりアレルギー症状が悪化したりします。
メンタルや肌荒れへの影響(脳腸相関):腸と脳は「脳腸相関」と呼ばれる密接なつながりを持っています。腸内環境が乱れると、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンなどの神経伝達物質のバランスが崩れ、イライラ感、不安感、睡眠の質の低下、さらには肌荒れなどを招くことが知られています。
■ 今日からできる!「腸の整え方」3つの基本
寒暖差による腸の不調を防ぎ、本来のリズムを取り戻すためには、日々の小さな習慣の積み重ねが何より大切です。
- 体を冷やさない工夫をする。

冷たい飲み物や食べ物は腸を冷やし、腹痛や下痢の原因になります。温かいスープや白湯、お茶、温野菜などを積極的に摂りましょう。また、腹巻きや一枚羽織るものなど、服装で体温調節をこまめに行うことも効果的です。
- 生活リズムを安定させる。

睡眠不足や不規則な食事時間は自律神経を大きく乱します。毎日なるべく同じ時間に就寝・起床し、朝食をしっかり食べることで腸の1日のリズムが整います。また、1日20〜30分程度のウォーキングやストレッチを取り入れると、腸の動きが自然と活発になります。
- 「発酵食品」と「食物繊維」を組み合わせる。

食生活では、善玉菌を増やす発酵食品(ヨーグルト、納豆、みそなど)と、そのエサとなる食物繊維(野菜、海藻、キノコ類など)を一緒に摂る「シンバイオティクス」が鍵になります。逆に、極端な糖質制限や冷たいものの摂りすぎは腸内環境を悪化させるため注意しましょう。
■ まとめと受診の目安

寒暖差による腸の乱れは、温かい食事、十分な睡眠、適度な運動といった基本的な生活習慣を意識することで改善に向かいます。 しかし、生活習慣を見直しても症状が良くならない場合や、強い腹痛、下痢と便秘を繰り返す、血便や急激な体重減少が見られるような場合は、単なる寒暖差によるものだけでなく、別の疾患が隠れている可能性があります。
おなかの不調や便通の異常を「いつものことだから」と我慢して見過ごしてしまうと、症状が慢性化したり、背後に隠れた重大な疾患の発見が遅れてしまったりする恐れがあります。特に、市販薬などで一時的にごまかしても繰り返す場合や、日常生活に支障をきたすほどのつらさがある場合は、早めに専門医による正確な診断を受けることが何よりも安心につながります。
神戸市西区のさいとう内科クリニックでは、過敏性腸症候群(IBS)をはじめとする各種消化器疾患の診療や、おなかのトラブルに関する専門的な検査・アドバイスを行っております。
「季節の変わり目になるとおなかが安定しない」
「この便秘や下痢は本当に寒暖差のせいだろうか」
こんなご不安がございましたら、どうぞ一人で抱え込まずに、お気軽に当院までご相談ください。
患者様一人ひとりの症状に寄り添い、健やかな毎日を取り戻すためのサポートをいたします。
- 院長
- 斉藤 雅也
- 診療内容
- 内科・消化器内科
- 住所
- 〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3(駐車場18台あり)
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- 当院は神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。風邪や生活習慣病など、かかりつけ医としてお気軽にご利用ください。
