- 8月 31, 2026
食物繊維で便秘解消は本当?水溶性・不溶性の違いと腸を整える正しい食べ方を消化器病専門医が解説

こんにちは。
神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。
「便秘には食物繊維が良い」とよく言われますが、実は食物繊維の種類によって腸への作用がまったく違います。間違った食物繊維の摂り方で便秘が悪化するケースも珍しくありません。今回は消化器病専門医として、食物繊維と腸の関係を科学的に解説します。
■ 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維 — 根本的に違う2種類

食物繊維は大きく2種類に分けられます。
・水溶性食物繊維: 水に溶けてゲル状になり、便を柔らかくします。腸内の善玉菌のエサとなり、腸内フローラを改善します。
- 多く含む食品: オートミール・りんご・柑橘類・アボカド・オクラ・こんにゃく・昆布・わかめ
・不溶性食物繊維: 水に溶けず、腸内で水分を吸収してかさを増やします。腸を物理的に刺激して蠕動運動を促します。
- 多く含む食品: ごぼう・ブロッコリー・キャベツ・玄米・全粒パン・豆類・きのこ類
便秘の改善には、この2種類をバランスよく(目安は水溶性1:不溶性2の割合で)摂ることが理想的です。
■ 「不溶性食物繊維だけ摂ると便秘が悪化する」は本当?

実は、不溶性食物繊維だけを大量に摂ると、硬い便がさらに硬くなって便秘が悪化することがあります。特に「出口便秘(直腸型便秘)」の方が不溶性食物繊維を急に増やすと、すでに直腸にある硬い便がさらに詰まってしまいます。
この場合は、まず水溶性食物繊維と十分な水分摂取で便を柔らかくすることが先決です。オートミール+温かい豆乳の朝食や、ゆでたほうれん草・ブロッコリーなどの柔らかい野菜から始めると良いでしょう。
一方、腸の動きが弱い「弛緩性便秘」の方は、不溶性食物繊維で腸を刺激することが効果的です。便秘のタイプがわからない場合は消化器内科に相談してください。
■ 1日の食物繊維の目標量と簡単な摂り方

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、食物繊維の1日の摂取目標量は成人で男性21g以上、女性18g以上とされています。しかし実際の日本人の平均摂取量は約13〜15gと大幅に不足しています。
食物繊維を手軽に増やす実践法は以下の通りです。
- 朝食をオートミール(1杯で食物繊維4g)に変える
- 白米を玄米や麦ごはんに変える(玄米1膳で3g以上)
- 汁物に乾燥わかめ・きのこを追加する
- おやつをナッツ類(アーモンド・くるみ)に変える
- 料理にごぼう・こんにゃく・豆類を積極的に使う
これらを組み合わせるだけで、1日の目標量に近づくことができます。
■ 食物繊維だけでは改善しない便秘のサイン

食事の改善を2〜3週間続けても便秘が改善しない場合は、食物繊維不足以外の原因が疑われます。
考えられる原因:
・甲状腺機能低下症(代謝が下がり腸が動きにくい)
・糖尿病性自律神経障害
・大腸の器質的疾患(大腸がん・狭窄)
・薬剤性便秘
・心理的要因(うつ病・不安障害)
また、食物繊維を急に増やしすぎると腹部膨満感・おなら・腹痛が増えることがあります。特にIBS(過敏性腸症候群)の方は、食物繊維の種類や量に敏感なため、消化器病専門医の指導の下で管理することをお勧めします。
■ よくあるご質問

Q: キャベツやブロッコリーを食べるとお腹が張るのですが、食べない方がいいですか?
A: キャベツ・ブロッコリーはGOS(ガラクトオリゴ糖)が豊富なため、腸内細菌がガスを産生しやすい食品です。IBS(特にガス型)の方には低FODMAP食として一時的に制限することがあります。量を減らして試すか、よく加熱することでガスの産生を軽減できます。
Q: 便秘改善のためにサイリウム(オオバコ)のサプリを飲んでもいいですか?
A: サイリウムは水溶性食物繊維が豊富で、日本消化器病学会のガイドラインでも便秘改善への有効性が認められています。ただし、十分な水分(コップ1杯以上)と一緒に摂取しないと、腸内で膨張して詰まる可能性があります。腎臓の疾患がある方は摂取量に注意が必要です。
Q: 食物繊維をたくさん摂っているのに血便が出ました。関係はありますか?
A: 食物繊維の摂取と血便に直接の関係はありません。血便は大腸がん・ポリープ・痔・炎症性腸疾患などの可能性があります。血便が出た場合は、食生活の問題とは別に、早急に消化器内科を受診して精密検査を受けることを強くお勧めします。大腸カメラが必要な場合は分院のたなか内科クリニックと連携してスムーズにご案内いたします。
■ まずは、さいとう内科クリニックにご相談ください

さいとう内科クリニックでは、食事指導と医療的アプローチを組み合わせた便通改善のサポートをしています。食物繊維を意識した食生活に変えても便秘が改善しない方、血便を伴う便通異常の方は、なるべく早めに当院までご相談ください。大腸カメラ等の精密検査が必要な場合は分院のたなか内科クリニックと緊密に連携して迅速に対応いたしますので、神戸市西区・明市エリアからお気軽にご来院ください。
- 院長
- 斉藤 雅也
- 診療内容
- 内科・消化器内科
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- 〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3(駐車場18台あり)
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- 当院は神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。風邪や生活習慣病など、かかりつけ医としてお気軽にご利用ください。
